お初にお目にかかりました、コトー・デクス。
カルボナーラと食す。
生産者:Chateau Romanin
色:濃いレモンイエロー、粘性少
香:ビオ香(オイル、湿気たカンジ)、スミレ、時間が経つと黄リンゴ、洋梨
味:at辛口、酸味中〜大、苦味大、果実味中、余韻中、アルコール大12.5%、ミディアムボディ
品種:ロール、ユニブラン、ブールブラン、グルナッシュブラン
品種からしても、これぞプロヴァンスの白ってカンジ。ホロ苦で美味。ガソリンスタンドみたいなビオ香プンプン。
ちなみに、造り手のシャトー・ロマナンの赤とロゼは「レ・ボー」として、つい10年ほど前にAOC認定を受けたイケイケ・ワインだが、白はまだ認定されていないため「コトー・デクス」のまま。けど確かにラベルには、レ・ボーの紋章にある星のマークがさりげに使われているのを発見、おお!とプチ感動。
このAOCは、その名のとおり、エクサンプロヴァンスとアルルの間にあるアルピール山脈一帯の産地。なるほど生産者の住所には、サンレミ・ド・プロヴァンスとある。サンレミと言えば、予言者ノストラダムスの生まれた地や、精神病をきたしたゴッホが入院した地として名高い。
このワインの背中の能書きによれば、紀元前のローマ時代から吟遊詩人がプラトニックラブを謳歌した中世にかけて、輸出されたワインとある。それだけ当時から旨いと評判だったんだろう。
そっか。街の郊外には「プロヴァンスのポンペイ」ともいうべき、ローマの街の遺跡「グラヌム」があるじゃないか!イマじゃ地中海の玄関口っていうとマルセイユだけど、その昔はアルルだった。そのアルルとサンレミは目と鼻の先で、往年を偲ばせる遺跡なのだ。フランスで一番初めにワインが伝わったのもプロヴァンス。つまり、フランスワインのルーツここにありってカンジか。歴史に酔おう。味は変わってるんだろうけど…
「Vive la Provence! プロヴァンス万歳!」